最注目「今月の逸品」 vol.
18
スリランカ(光り輝く島)へ 紅茶を巡る旅ー後編
茶園からコロンボへ~紅茶のオークション~
前半で述べた茶園で出来上がった紅茶、スリランカで作られている紅茶は、ほぼ全てスリランカの中心都市コロンボのオークションで競り落とされ世界へ買われていきます。どうやって紅茶が茶園からメーカーの手に届くのかその流れをここで簡単にご説明致します。
まず出来上がった紅茶のサンプルが、茶園からコロンボのブローカーのもとに届きます。このブローカーは届いたサンプルの情報、つまりどこの茶園でどこの茶畑か、味、そして量を確認し、依頼を受けているバイヤーが求めている商品であるか否かを判断します。そうして推薦出来る商品をいくつか揃えブローカーはバイヤーのもとに世界を跨いでサンプルを送ります。サンプルを受け取ったバイヤーはテイスティングを行い、内容確認し、正式発注をブローカーへ依頼します。発注をもらったブローカーはオークションで競り落とし商品を購入し、バイヤーのもとへ商品を送る流れになっています。
ここで最も大切なのはブローカーとバイヤーの信頼関係、バイヤーから正式発注を受けた後、ブローカーはバイヤーからの入金を待たずにオークションでまずは商品を競り落とし確保します。その商品を必ずバイヤーが買うという信頼関係、それだけでなくブローカーはバイヤーが今求めている紅茶をしっかりと理解し、バイヤーはブローカーが、自らが必要とする紅茶をきちんと提案してくれるという、お互いの情報と知識、経験のもとにした信頼関係がないと成り立たないものになっています。
またここではどんなに大きな会社であっても個人の会社でも買取りの仕組みは同じ。
フェアな買取りの世界が紅茶の世界、そして高い紅茶も安価な紅茶もここで扱われる紅茶は全て売られ、残ることはありません。完全循環、これも紅茶の世界です。
同じ味を作り続けるティーブレンダー
一つの茶園から出来る茶葉でも茶畑の位置、また採れる時期や天候などによって出来る茶葉の味や香りは採るたびごとにどうしても異なってきます。ただしメーカー側は、同じ商品名で売る商品はいつも同じ味で提供しなければならない。そこで必要とされるのがメーカーにいるティーブレンダーの力です。ティーブレンダーは、同じ味に仕上げるために今回出来上がった茶葉の味や香りを嗅ぎ分け、量や種類をかえてブレンドし、いつも通りの味に仕上げ、商品の品質を守り続けているのです。現在、実に様々な紅茶のメーカー(ブランド)がありますが、そこにいるティーブレンダーがそのブランドの味を作っているといっても過言ではありません。それほどティーブレンダーは重要な役割を果たし、またブランドを左右する恐れもある紅茶メーカーの柱でもあります。ティーブレンダーの存続に失敗し、商品全体のレベルが落ちてしまった有名紅茶ブランドや、創業時のブレンダーからの引き継ぎがうまく出来ず、きちんとした紅茶が作ることが出来ないでおり、パッケージにコストをかけ新商品ばかりを出している紅茶メーカーがあることも事実です。
お客様のもとへ
茶園で出来た紅茶は、北に6時間かけて登った道を今度は南にまっすぐ向かってコロンボへ向かい、世界中のメーカーに届き、ブレンドされ、やっと我々お客様のもとへとわたっていきます。
豊かな自然に囲まれたスリランカ。決して裕福ではないけれどもコロンボの道を歩く人々の顔にストレスは感じられません。それは茶園で働く人々も同じ。スリランカで作られる紅茶は、恵まれた自然と自然の中で素直に生きる人々によって作られているのも美味しさの一つにあるのかもしれません。
スリランカで味わう紅茶は、体にじんわりとくる優しい味わいで、「紅茶って本当に美味しい」と思える幸せの味でした。
その美味しさを日本でも味わうことが出来ます。内田さんの作られている紅茶は本物の紅茶です。
是非お試しください。
株式会社沖縄ティーファクトリー
URL:http://www.okitea.com/
無印良品Café&Meal MUJIでも頂くことが出来ます。
物販では無印良品Found MUJI大型店舗にて一部扱いがあります。