最注目「今月の逸品」 vol.
23
絶品の味わいができました。
「柚子かほる煮 うなぎ」
「柚子かほる煮 うなぎ」
~鰻の実情
数年前「うなぎ」がなくなるのでは、という話題が日本中にかけ巡りその影響をうけ、鰻の高騰は容赦なく、老舗うなぎ屋の価格表にも「鰻価格高騰により、価格変更致しました」の一文をよく見かけたものでした。ただ、たとえ価格があがったとしても夏の季節が近づくとどうしても食べたくなる鰻、世界人口の2%弱が生活する日本で消費されるウナギの量は、世界のウナギ生産量の実に70%以上といいます。日本人が消費する鰻の量、世界で育てられる鰻稚魚の膨大な輸入、成魚の仕入及びスーパーやコンビニなどでの安価商品の大量販売等の様々な要因が重なり、鰻が減少故に価格高騰の原因ということもあり、今後は鰻資源の保護の意味、そして高価格でも高品質、高価値の商品を、製造者は理由のある商品作り、そして何より我々消費者が多品目極める商品から、そういった高価格でもその価格になってしまう理由やその価値を理解し、選ぶ目を養うことがなにより必要なのだと感じます。
~関東と関西の鰻蒲焼、あなたの好みはどちら?
この鰻、ご存知のように鰻の蒲焼には関東風、関西風の違いがあり「私は関東風の身がふっくら柔らかなのが好き」とか「僕はなにより関西焼の皮は香ばしくパリッとしていているのが好みだね」などといった鰻を食べる場になると必ず出てくる鰻談義は聞いていて楽しいものですが、この違いは武士世界の江戸と商人の町であった大阪によって違いが生まれたという面白い説があります。江戸は切腹につながる腹開きを好まず「背開き」に、逆に大阪は商人気質の「腹を割って話しをしよう」という意味合いで「腹開き」にしたといいます。更に調理法の大きな違いは「蒸す」か「蒸さない」か。気の短い江戸っ子にすぐに提供できるように「蒸し」を行い、身を柔らかくしておく関東と、焼きの技術力があった関西職人は長い時間の焼き工程で身を柔らかくし、更に「まむし」という焼いた鰻をご飯の間にはさむことで程よい蒸しになる工夫を使い、うなぎ丼を提供したと言われています。このような歴史から生まれた味わいの違い、「ひつまぶし」などのような地域によって生まれる様々な食べ方などを知るとより料理や食べ物が面白く興味深いものだと改めて感じます。そして今年、またこの鰻に新しい味わいが生まれました。
~絶品の味わい
それが、この夏大阪老舗の昆布屋松前屋さんで四万十川の鰻を使った商品「柚子かほる煮 うなぎ」です。先程述べた蒲焼の味わいとはまた異なり、松前屋自慢の昆布と交互に重ね炊き合わせて作るという贅沢な鰻の炊きものです。更に高知県柚子煮をあわせることで独特な風味が鰻の味わいを格段に引き上げています。面白いのが炊きに2種類あること、柚子の香りが引き立つ淡い仕上がりは素材うなぎの味がよくわかり、しっとり優しい味わいの「淡炊き」と、しっかりとした味に仕上げた「濃炊き」。どちらも口のなかでホロリと崩れる食感は今までに味わったことのない上質な美味しさ。このお盆、家族皆で味わうと私は「濃炊きが好み」とか「浅炊きのほうがあっさりしていて好き」とこちらも蒲焼の焼き方のように好みが出てくるのも面白く、夕食の団欒を豪華にそして楽しくしてくれます。
更にはこの商品、美しい木箱に入られていて届くので贈答用に最適。来年は大切な方々にこの味わいを知っていただき喜んでいただきたい、そしてまた自分でも頂きたい。
すこぶる美味な鰻の味わいを是非皆に知って頂きたいと思います。
季節限定、数量限定、完全受注商品のため、ご予約は忘れずに。
来年を楽しみにお待ちください。